患者さんのこと その5 第二話

去年は、本当に眠れないという御相談が多い年でした。

投網をかける様に、広く多くの方に目に見えないウィルスの不安が広がっていった為だと思います。でもどの方も症状が良くなって、次のステップに進まれて、服薬を継続して頂けているのは、本当に嬉しい限りです。

この女性も沢山あった訴えの中から、薄皮を剥ぐ様にひとつひとつ、症状が取れていきました。

翌月には手の震え、冷や汗、肩甲骨と胸部を万力で締め上げる様な息苦しさ、目脂、全身の怠さがなくなります。御相談月には来なかった生理も翌月には来る様になりました。

症状が重かったので、手厚い処方を組んだのも功を奏したと思います。3日に一度だったお通じも毎日来る様になりました。強かった口渇や、頭痛、頭重はこの段階ではまだありましたが、軽くなっておられました。疲れやすさはまだ少しありましたが、義務的に食べなきゃいけないから食べていた食事が、美味しいと感じられる様になり、食欲も出て来ました。

服用を始めて3ケ月目、ご予約日に初めて御主人様の付添無しで、大きな車を自分一人で運転されて来て、私の方が感激してしまいました。以後彼女はいつもひとりで来ることが出来る様になりました。     

つづく