少し橙という柑橘についてお話したいと思います。
名前の由来は「代々」から。普通果実は完熟すると木から落ちるけれども、橙の場合は、完熟した後も数年樹の上に残るのだそう。こうして何代もの果実が同時に木になることから、「代々」と呼ばれるようになり、「末長く栄える」と掛け、縁起の良い果物だと考えるようになったと言うことです。( 実用日本語表現辞典より)
正月飾りの真ん中にドンと置かれていたり、鏡餅に乗せられているのは、こう言う理由だったのですね。
さてポン酢に話を戻しましょう。
一年分仕込むと言いましたが、橙15個位をオレンジ絞り、レモン絞りでもいいのですが、で絞ると、500ccから1000cc の間の果汁が取れます。分量に書いたように、柑橘汁としょうゆ、酒は比例にしたら1:1:1ですから、しょうゆの一升瓶を仕込む時期が来たら、洗わずに取っておきます。
水が一滴でもあるとカビが生えます。瓶の中を洗った時の水分を完全に乾かすのは難しく、しょうゆを使った後の瓶の中は、当然醤油以外何も入っておりませんので、全く不衛生ではありません。心配なら手が触れる可能性のある瓶の口位は消毒用アルコールか、42度位のアルコール度数が高い焼酎で拭いておけば安心でしょう。
こうして保存用の入れ物の準備も整ったら、いよいよ、かんきつ汁、しょうゆ、煮切った酒、煮切った味醂(カップ1/4の柑橘汁に対して大さじ1と1/3なので、絞った柑橘汁の量から比例計算で簡単に出せます。)を合わせてから、一升瓶の中に入れます。一升瓶は1.8Lの容量なので、この瓶一本と、やはり洗わずに取って置いたみりんの瓶700cc位でしょうか、に収まる感じです。特に醤油の一升瓶は遮光瓶なので、保存には適しています。
直射日光の当たらない風通しの良いところに置くと、一升瓶のポン酢はカビひとつ生えずに、次のポン酢を仕込む時期まで保っててくれます。
味も段々熟れてきて、鍋のポン酢に使う時は、この自家製ポン酢半カップに、柚子でもレモンでも、お好きな柑橘の搾り汁大さじ1(私はたまたま冷蔵庫に買って置いて、少々持て余し気味だったシークヮーサーのストレート果汁がここで使えました!笑)、しょうゆ小さじ1を足すというレシピを新聞の日曜版で知ってからは、ポン酢だけで鍋の具材を頂くと、段々薄まって物足りなかったのも解消されました。
薬味を工夫して、鍋のお供に、箸休めの長芋の千切りに、餃子の漬けダレにと色々美味しく召し上がってみてください。
次は、我が家の子どもが大好きなミネストローネについてお話しましょうか。
少々お待ちくださいね♪