この時授かったお子さんは、来年で5歳になります。スクスク元気に育ってくれて、少し気が早いのですが、小学校入学を私は今から指折り数えて、楽しみに待っています。
この間も、彼女は漢方薬を彼女の状態に合わせて服用を続けています。子育ては産んでからは体力勝負です。まして40代、50代に子育てをする彼女は、女性としての大きな節目も迎えながらになります。
元々あったアトピーも、子育て疲れでしょう、10年振りに発症した顔面神経痛も、その都度手元に置いていつでも安心して使う事が出来る外用剤を選んだり、神経痛の処方に切り替えたりしながら、今は症状はいずれも落ち着いて元気にやっておられます。
今回は幸い赤ちゃんを授かりました。でも私はいつも不妊の相談で見える患者さんにお話していることがあります。
女性は子どもを産むためだけに存在しているわけではない事、女性として子どもはいてもいなくても、健康という幸せを手にして欲しいと心から願っている事。子どもがいない事は不幸では決してない事、健康であれば、からだを整えておけば、可能性はずっと高くなることなどです。
子育てという喜びと苦労を全身で味わっている彼女を思うたび、私の前で静かに涙をながしていたあの時のことを思い出します。これからも私にお手伝い出来ることは、全力でサポートして行こうと思っています。
完