ドラマ  その10

更新、少し遅くなりました。お待たせしました。

こうやって本郷界隈を歩き回るきっかけにもなった東大の学生の家庭教師の紹介元は、ご夫婦揃って東大法学部出身でした。

奥様が首席卒業、ご主人様が次席、確かご主人様は司法試験に挑戦中で、もう産まれたばかりのお子さんもおられて、生活の為に副業で学生の家庭教師を紹介する生業をなさっておられたように覚えています。

初めて父親と本郷三丁目駅から歩いて行けるこの方の御自宅に伺った晩のこと、路地から路地へ歩いて行くと、鳶の纏を玄関先に立て掛けている古い家の中から黄八丈の着物を着た娘さんが出てこられて、もう本当に江戸時代かと錯覚した位です。

鳶の親方が実在して(失礼!)、家の中から若い黄八丈の娘さんまで出てきて、かねやすの存在といい、大きな金色の葵の御紋のついた門扉といい、当時の本郷界隈は本当に江戸の風情がありました。  

今日はこの辺で。