ドラマ  その9

春日通りに戻って、更に上野広小路に向かって坂を下りて行くと右手側に湯島天神があります。学問の神様として有名ですね。

受験生だった頃のある年の大晦日、自宅から地下鉄で本郷三丁目駅に向かい、駅から歩いて湯島天神に向かいました。東京とはいえ真冬の12月ですから勿論寒いのですが、暖かくして早足で歩くと、頬に当たる冷気がキーンとして心地良かったのを覚えています。

真夜中に歩くのは初めてなので緊張感と期待感でワクワクした事と、決行すると言った大袈裟な決意でもう大丈夫という所まで辿り着くまでドキドキが止まりませんでした。笑笑!

神社の境内は結構な人混みでビルの向こう側から昇る初日出を拝もうと思ったのですが、境内の直ぐ下の古い民家の障子の小窓が一晩中穏やかな白熱色に灯されていて、その色の穏やかさにすっかり魅入られてしまいました。

家の中で行われているであろう、新年を迎える準備の忙しさ、華やぎが想像できて今もその小窓の灯りの色がずっとこころに残っています。その灯りの暖かさと江戸と明治のかおりの残る街の正月を迎える準備を想像してワクワクしたのだと思います。

勿論 ビルの間から昇った初日の出はしっかり拝みましたよ!😆

今日はこの辺で。