ラジオ体操

昨日の夜城址で花火が上がりました。

もう学校に行く様な小さい子どもが居なくなった我が家では、終業式がいつなのかはっきりしません。

仕事を終えて台所で忙しく夕餉の支度をしていると、いきなりドーンと腹の底に響く大きな音…。

あっ!花火🎆 今日は修了式だ!私が暮らしているこの町では終了式の当日花火が上がります。

私はこの町の出身者ではないので、上がっている花火の意味をおぼろげに知ったのは、ずっと後です。

慌てて2階に駆け上がって、静かに廊下の窓から簾越しに上がる花火を見つめました。

御多分に洩れず、この町でも学校で感染が広がっていて、何とか修了式を迎えられて学校の先生方はホッとされているでしょう。

今朝早く家の前の道を、首から紐で吊るしたカードをぶら下げて、親子で、或いは、もう中高学年なのでしょう、親とは微妙な距離を取りながら笑、商工会議所の駐車場に急ぐ姿を見ました。

ああ、ラジオ体操!そうそう、昨日花火が上がったし、今日から夏休みだ!と気づきました。

小さなキャップを被った3年生くらいでしょうか、男の子を先頭に、少し離れてお父さん、お父さんが振り返った視線の先には、小さな小さな女の子の手を引いたお母さんが続きます。

小さな女の子はとても嬉しそうで、見下ろすお母さんも家族揃ってのラジオ体操を楽しんでいる様です。

目も耳も塞ぎたくなる様な児童虐待報道や、安倍元首相を殺害した犯人の生い立ちの救いのなさに親というものの責任、親を選ぶことの出来ない子どもへのひとりのおとなとしての責任。

暗いニュースが多くて気持ちが沈むことの多い中、今朝見たラジオ体操に向かう親子の姿は、まだまだ多くの親達が一生懸命働いて、朝早く子どもと連れ立ってラジオ体操に向かうような暮らしを大切にしている、そう感じさせてくれるものでした。

子どもたち、どうか良い夏休みを。 

今日はこの辺でまたお目にかかります。